2014年08月20日

小学生夏休みの恐怖 家出と怪人2

前回→小学生夏休みの恐怖 家出と怪人


こんな時間にいったい誰だ?


一瞬、家出がバレて、誰かの家族が捜しに来たのかとも疑った。


でも、それはあり得ない。


なぜなら、この廃ビルで遊んでいることを大人たちは知らないはずだからだ。


じゃあ、誰なんだ?


コツン、コツン、


足音はどんどんこちらに近づいてきている。


もうすぐ、俺たちのいるこの部屋まで来てしまう。


どうする?


どうすればいい?


俺たちは暗闇の中で、不安そうに目配せをするも、なにもアイデアは浮かばない。


窓から漏れる外からの光で、ライト無しでもお互いの顔は確認できるのだ。


コツン、コツン・・・


マジでヤバい。


足音はもう、本当に近くまで来ていた。


そして、


キィーー


扉が開く音が聞こえた。


どうやら、俺たちのいる部屋の隣の部屋に、その誰かは入って行ったようだった。


その場にいた皆が、安堵しているのが言葉なしで良く分かった。


「フ〜・・・おい、どうする?」


一人が小声で聞いてきた。


俺は人差し指で静かにしろとジェスチャーを送りながらも、小声で返事をした。


「どうするも何も、相手が誰だか分からないだろ。」


「幽霊かな?」


「バカ、足音するってことは、足あるだろ?じゃあ、幽霊じゃないよ。」


「足ある幽霊もいるだろ?だって俺、昔・・・」


皆の話が脱線してきたから、俺が引き戻した。


「そんなこと、どうでも良いから!・・・逃げた方が良いかな?」


「逃げるったって、どこにだよ?俺たち、行く当てないだろ。」


「じゃあさ、相手が誰だか、確認しようよ。」


「確認・・・?」


そこで、ワクワクする顔の奴と、恐怖を顔に浮かべる奴、二つに別れる。


「こいつ、ビビってるよ!」


ワクワクした奴の一人が、恐怖した奴をバカにした。


指をさされた奴は憤慨した顔で、少し大きめの声で反論する。


「ビビッてねえよっ!」


「シッ!お前、うるせえよ!」


一人の奴が言った。


「とにかく、確認してみよう。今日来れなかった奴(友達)の誰かが、急きょ来たのかもしれないし。で、俺たちのことを探してるのかもよ?」


そうか、それもそうだ。


今考えれば、そんなことは絶対にないだろう。


でも、当時の俺たちは、本気で友達が来たような気もしていた。


いや、そうでも考えないと、怖かったのかもしれない。


時刻はおそらく(確認したわけではないが)、24時を過ぎているだろう。


小学生にとってすれば、未知であり恐怖の時間帯なのだ。


そんな時間に、遊び場とはいえ、多少不気味さのある場所に得体の知れない足音が響いているのだ。


怖くないわけがない。


俺たちは、そーっと足を音を極力抑えながら隣の部屋に向かった・・・・


続き→小学生夏休みの恐怖 家出と怪人3


posted by ぬーベー at 22:32 | 実話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。