2013年07月22日

女の一人暮らしとアパートの変態住人


女の一人暮らしとアパートの変態住人



友達の美佐子の話。



美佐子は、アパートを借りた。



いわく付きではないとのことだったが、かなり安いアパート。



その安さの理由は、実際にアパートに行ってみて分かった。



外観は、お世辞にもきれいとは言えない。



トイレこそ共同ではないものの、若い女が一人暮らしするにはあまりにセキュリティー的にノーガード過ぎる気がする。



美佐子は可愛いんだから、もっと警戒心を持ったほうがいい。



私は、そのアパートを眺めながら思った。



アパートの中に入ってみると、部屋そのものは女の子の部屋だった。



クローゼットではなく押入れだし、フローリングではなく畳だけれど、インテリアの配置や工夫次第で、部屋は可愛くなるものだった。



その部屋は、不思議とくつろげた。



おそらく、美佐子の人柄のせいで安いアパートでも快適な雰囲気になっているのだろうと思う。



で、私は、途中・・・・わけあって、強引に美佐子を部屋の外に連れ出した。



私がちゃんとした理由を言わないものだから、なかなか外に付いてきてくれない美佐子に腹が立ちながらも、手を引っ張って強引に連れ出す。



外に出てアパートからずいぶん遠ざかったころ、私はさっき部屋の中で見たものを正直に美佐子に伝えた。



実は、私が何の気なしに覗いた押入れの中に、中年の男が潜んでいたのだ。



その瞬間私は失禁しそうになるくらい驚いたが、失禁もせず、大声で叫びださずに何とかリアクションを我慢した。



男は私の視線に気が付いていないようだったから、この場で女二人で騒ぐよりも、逃げて助けを呼んだ方が得策だと考えたのだ。



よく、都市伝説で「女の一人暮らしの部屋で、ベッドの下に包丁持った変態男が隠れていた」とかいう話があるが、男の手に包丁こそ握られていなかったものの、まさに変態男のリアルバージョンだ。



私もあまりの出来事にパニック気味で、美佐子に上手に伝えることができなかったが、なんとか信じてもらえ、これからどうしようということになった。



一番良いのは、警察に行くことだ。



でも、まだ事実関係がはっきりしない以上、話を大事にしたくないという美佐子の意見を尊重し、まずは大家さんに相談に行くことにした。



まったく、美佐子はどれだけ危機感がないのだろう・・・



自分の家の押入れの中に、知らない中年男が潜んでいたら、普通なら怖くて怖くて警察に駆け込むことだろう。



ましてや、それが女の一人暮らしだ。



なのに、美佐子ときたら(苦笑)



これはもう、おっとりというレベルではなく、鈍感と言った方がいい。



大家さんはというと、親切な方で、事情を説明すると、最初こそ驚いていたが、すぐに若い男性を呼んでくれて、みんなで美佐子の部屋を調査することになった。



みんなで部屋に戻り、例の押入れを調査する。



そのときには、押入れには誰もいなくなっていた。



だけど、大家さんがいろいろと調べてくれたところによると、押入れから天井裏へと簡単に侵入でき、頑張れば他の部屋の押入れへと移動できそうだということが発覚した。



大家さんも話を大事にしたくはないらしく、警察は待ってくれとのことだった。



でも、事を重大には受け止めていてくれて、美佐子の引越し先の手配と費用はすべて出してくれるということになった。



おそらく、アパートから逮捕者など出して、悪評が立つくらいなら引越し費用を出した方が得だと考えたのかもしれない。



そして、話をすんなり信じてくれたことから、もしかすると大家さんなりに思い当たるアパートの変態住人がいるのかもしれない。



とにかく、こんな危険なアパートに女が一人暮らしするべきではないと心底思った。



女の一人暮らしは、ある程度以上のセキュリティーが絶対に必要だとしみじみ思う。



今回は大事には至らなかったものの、変態住人がそばに住んでいると、失禁しかけるくらい怖い思いをすることになるのだから。



<女の一人暮らしとアパートの変態住人>終わり


posted by ぬーベー at 22:21 | 実話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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