2012年12月27日

怖い話実話 長編「夢でよかった」10


前回→怖い話実話「夢でよかった」9


振り下ろしたスパナが、空を切る。


部屋には誰もいなかった。


友達は、安堵とも残念とも取れるような顔をして俺を見た。


「お前が鍵をかけ忘れただけじゃないのか?」


そう言われると、それを100%否定することは出来ないような気がしてくる。


部屋を出るときの俺は、冷静でなかった。


鍵をかけたのか、かけていないのか、まったく思い出せない。


「ああ、もしかしたら、かけ忘れたかも^^;お騒がせしたな。」


二人して少し顔がほころぶ。


もしかして、今日笑ったのはこれが初めてかもしれない。


だが、ホッとしてもいられない。


例のビデオを、友達に見てもらわなければ。


俺は、ビデオデッキに入れっぱなしだったテープを再生させようと、テレビをつけ、ビデオの再生ボタンを押す。



《テープが入っておりません》



テレビ画面に表示された。



そんなはずはない。



もう一度再生ボタン。


《テープが入っておりません》



俺は、ビデオデッキに指をつっこみ、中を覗く。



テープが入っていない。


「ああーーー!」


突然あげた大声に、友達がビックリして聞いてきた。



「どうした?何かあったのか?」



「ビデオテープがないんだよ。」


「どこか違うところに置いたんじゃないのか?」


「違うんだ。俺、部屋出るとき慌てていたけど、1つだけ確実に覚えてることがあるんだ・・・・俺、出るときにテレビもビデオも消してないんだ。でも、俺たちが部屋に来たときはテレビもビデオも消えていた。。。。そして、ビデオテープもなくなっている・・・・」


続き→怖い話実話「夢でよかった」11


posted by ぬーベー at 07:01 | 実話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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