2012年12月25日

怖い話実話 長編「夢でよかった」8


前回→怖い話実話「夢でよかった」7


俺は、少しの間黙った。


どこから説明していいか分からない上に、色々ありすぎて冷静ではない。


1分くらいだろうか。


それとも、10分くらい黙っていただろうか。


友人宅に来られたことの安堵感に、時間の感覚が分からなくなっていた。


そして、ぽつりぽつり昨日からの出来事を話し始める。


話すまでは長かったが、一度話し始めると堰を切ったように、今度は止まらなくなった。


話している本人が興奮しすぎて、上手く説明できているのか分からなかったが、最初のうちこそ適当に相槌を打っていた友達も最後には、顔に恐怖の色が見えた。


「この話、ドッキリじゃないよな?」



話を聞いてくれてから、彼が初めて発した言葉だ。


「当たり前だろっ!こんなドッキリしかけるかっ!」


「そうだよな。お前の怯えっぷりを見れば、冗談じゃないことが分かるけど。。。。とにかく、そのビデオテープ、警察に持っていったほうがいい。俺たちだけじゃ手に負えそうにない。そいつ、完全にいかれてるだろ。」



「ああ、本当にそうだ。俺も警察に行くつもりだ。でも、とにかく家に居たくなくてな。あの映像を見たらお前にも分かる。とにかく不気味で。。。。」



思い出すだけで、背筋に冷たいものを感じる。


「今から、お前の部屋に行こう。俺も一緒に行く。何か武器が要るな。包丁でも持っていくか?」


真顔で聞いてきた。


本当は包丁でも、ピストルでも持ちたかったが、さすがにそんな物もって電車に乗ったら、俺たちが捕まりかねない。


いろいろ家捜しして、友達はスパナ(工具の一種)をバッグに詰め込んだ。



これでも無いよりはましだろ。



本音を言えば、帰りたくない。



でも、証拠はあの部屋の中。


行くしかないのだ。


二人で、駅に向かった。



友人宅から電車に乗るまでの間ずっと、行きほどではないにしろ、俺は挙動不審に辺りを見回す。



「大丈夫だ。もし変な奴がいても、こっちは男2人だ。ぶっ飛ばしてやろう。」


今日は、こいつがやけに頼もしく見えた。



そうこうしているうちに、電車は目的の駅(最寄り駅)に到着。



電車を降りてから、アパートまで俺たちは一言も発さなかった。



続き→怖い話実話「夢でよかった」9


posted by ぬーベー at 06:27 | 実話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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