2012年12月19日

怖い話実話 長編「夢でよかった」2


前回の続きです。


前回→怖い話実話「夢でよかった」


ビデオデッキに入れた、テープがガタガタ言っている。


再生ボタンを押しても、砂嵐しか映っていない。



ああ、やっと何かが映った。



夜道だ。


夜の道を誰かが、フラフラ、ヨタヨタ、歩いているようだった。


なんだか、酔っ払いを大げさに真似したような歩き方に思えた。



「そんなフラフラ状態で、なんでビデオカメラなんて回してるんだ?」



そうは思ったものの、さして気にもとまらず、続きをただぼんやりと眺めていた。



ん?



あやうく、歯磨き粉を飲み込みそうになった。



そう、俺は歯磨きをしながらこのビデオを見ているのだ。



ちょっと待て。



この道知っているぞ。



つーか、うちの近所じゃないか。



何ですぐに気がつかなかったのだろう。



フラフラな歩き方が気になってしまったのと、ビデオが夜間撮影だったためか、もしくはビデオカメラ自体の性能が悪いのか、映りがあまり良くなかったのだ。



そのビデオ中に映っている道順は、まさに俺のバイト先から自宅への岐路だったのだ。



「どういうことなんだ?」


バイト仲間のいたずらなのか?



いや違う。



バイト仲間に、アパートの場所を教えていない。


もしも履歴書でも見て、このアパートにたどり着けたとしても、絶対にこの道は通らないはずだ。



この道は、ほとんど街灯もなく、夜は人っ気がもの凄く少ない上に、かなりマニアックな道(細い裏道)で、普通うちのアパートに来るのなら、大通りから来るはずなのだ。



途中、カメラが大きく揺れて、ある物が映った。



俺はそれを見て、吐き気がしたのを今でも忘れない。



続き→怖い話実話「夢でよかった」3


posted by ぬーベー at 01:18 | 実話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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